美しき仕事 beau travail 4k
目が眩むようなあの夏

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Trailer

Introduction

“史上最高の映画”2022年度7位!
孤高の映画作家、クレール・ドゥニの
いまこそ再評価される名作!

2022年度発表されたSight & Sound誌「史上最高の映画」に堂々の7位にランクインした映画史に残る傑作。孤高の映画作家クレール・ドゥニが、フランス映画界が誇る生きる伝説ドニ・ラヴァンを主演に迎え、目が眩むほどに青いアフリカの海岸を背景に、外人部隊とそれを率いる指揮官の訓練の日々を描く。現在ではインターネットミームになりつつある、ラヴァンのエネルギッシュな身体性が印象的なラストシーンも必見。日本では劇場未公開のため長らく映画ファンが待ち望んでいた幻の名作が、遂に4Kリマスター版にて公開。

Story

目が眩むようなあの夏、
切なくも美しい物語。

仏・マルセイユの自宅で回想録を執筆しているガルー。かつて外国人部隊所属の上級曹長だった彼は、アフリカのジブチに駐留していた。暑く乾いた土地で過ごすなか、いつしかガルーは上官であるフォレスティエに憧れともつかぬ思いを抱いていく。そこへ新兵のサンタンが部隊へやってくる。サンタンはその社交的な性格でたちまち人気者となり、ガルーは彼に対して嫉妬と羨望の入り混じった感情を募らせ、やがて彼を破滅させたいと願うように。ある時、部隊内のトラブルの原因を作ったサンタンに、遠方から一人で歩いて帰隊するように命じたガルーだったが、サンタンが途中で行方不明となる。ガルーはその責任を負わされ、本国へ送還されたうえで軍法会議にかけられてしまう…。

beau travail

Staff
& Cast

Claire Denis

クレール・ドゥニ

監督

クレール・ドゥニ

1948年4月21日、パリ生まれ。植民地行政官の娘としてカメルーンやソマリア、ジブチなどアフリカ諸国で少女時代を過ごす。
フランスに帰国後、教師の影響から映画に目覚め、とりわけ日本映画に傾倒した。仏の映画学校IDHECで学んだ後、ロベール・アンリコ、ジャック・リヴェット、ヴィム・ヴェンダース、ジム・ジャームッシュらの助監督を務める。
ヴェンダースらの勧めによって映画監督の道に進むことを決意、短編映画からキャリアをスタートさせ、1988年にヴェンダースのプロデュースで自身のカメルーンで過ごした少女時代を題材にした『ショコラ』で監督デビュー、カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選ばれるなど大きな注目を集めた。その後、『ネネットとボニ』(96)でロカルノ国際映画祭金豹賞、『Stars at Noon(原題)』(22)でカンヌ国際映画祭グランプリ、『愛と激しさをもって』(22)でベルリン国際映画祭最優秀監督賞(銀熊賞)を受賞するなど世界的に知られる映画監督となる。
『美しき仕事』(99)は、ロッテルダム国際映画祭KNF賞など多数の賞を受賞し、『ムーンライト』(16)で知られるバリー・ジェンキンス監督も影響を受けた作品として挙げるなど、海外の映画ファンの間でカルト的人気を誇る作品である。その他の代表作に『パリ、18区、夜。』(94)、近年の作品に『ハイ・ライフ』(18)などがある。

Denis Lavant

ドゥニ・ラヴァン

ガルー役

ドゥニ・ラヴァン

1961年、フランス生まれ。路上公演を経て舞台演出家ジャックス・ラッサールに師事。80年代から映画に出演、84年『ボーイ・ミーツ・ガール』を皮切りにレオス・カラックス作品の常連となる。アレックス三部作の三作目、91年の『ポンヌフの恋人』ではジュリエット・ビノシュと共演。99年、ファイト・ヘルマー監督作『ツバル TUVALU』で主演、本作は日本でも公開され話題となった。2004年『ロング・エンゲージメント』でオドレイ・トトゥやジョディ―・フォスターらと共演。その後も『ミスター・ロンリー』『TOKYO』など数々の映画に出演し、12年カラックス監督作『ホーリー・モーターズ』は各国で総計25賞に輝き、ドニ自身も4つの最優秀主演男優賞を獲得した。その他出演作にヴォルフガング・ベッカー監督『僕とカミンスキーの旅』(15)、ファニー・リアタール 、ジェレミー・トルイユ監督『GAGARINE/ガガーリン』(20)などがある。

Agnès Godard

アニエス・ゴダール

撮影

アニエス・ゴダール

1951年、フランス生まれ。アニエス・ヴァルダ、アンドレ・テシネ、ヴィム・ヴェンダースなどの作品に携わり、特にクレール・ドゥニ監督の数多くの作品で撮影監督を手がけている。2018年、ウェブサイト『IndieWire』で「21世紀における最良の撮影監督たち」の25人のうちの1人に選出。カンヌ国際映画祭において「優れた撮影監督に送る」Pierre Angénieux賞を2021年度に受賞。

  • 監督:クレール・ドゥニ
  • 脚本:クレール・ドゥニ、ジャン=ポール・ファラゴー
  • 撮影:アニエス・ゴダール
  • 振付:ベルナルド・モンテ
  • 出演:ドニ・ラヴァン、ミシェル・シュポール、グレゴワール・コラン、リシャール・クルセ

1999年/フランス/フランス語/93分/提供:JAIHO 配給:グッチーズ・フリースクール

Comment

  • 学生時代の私に最も大きなインパクトを与えた映画。
    美しくてエモーショナル。現実離れしていながら、深く胸を打たれる。空間における身体のあり方──ダンスの要素にも心惹かれたのだと思う。たとえばヌーヴェルヴァーグの映画は大好きだけど、どうしても歴史のように感じてしまう一方で、『美しき仕事』は「映画を作っている人が同時代にもたしかにいるんだ」と実感させてくれた。

    グレタ・ガーヴィグ

    (映画監督)
  • クレールとは37年もの仲だ。つまり、我々は年老いた──若者たちよ、時が流れるのは早い。 ただ、年を重ねることの良さもある。彼女のとんでもなく美しい映画を何本も観てこられたのだから。

    ジム・ジャームッシュ

    (映画監督)
  • この映画の持つ抽象性、クレール・ドゥニの自由さ、そして私たち全員がこのプロジェクトに賭した信念…なにをやってもいいのだと思えた。あらゆることに挑戦しようと思える作品だった。

    アニエス・ゴダール

    (撮影監督)
  • 『意志の勝利』を撮り、褐色の肉体を祝い、深海の極彩色に潜った、レニ・リーフェンシュタールの、いかがわしい問いが沸き立つ。

    五所純子

    (文筆家)
  • 目的も意味も生産性も欠いた映画の純粋運動の祭典。あくまでも効率化を目指す現代社会のシステムに対して静かに、そして粘り強く抵抗し別の道を探すめまいのようなクレール・ドゥニの映画。脳はひたすら覚醒するばかりである。

    樋口泰人

    (boid主宰・映画評論家)
  • 物語を「読み解く」よりも「感じる」ように私たちを誘う『美しき仕事』は、その大胆な放縦と優雅な自由さによって新鮮な傑作であり続ける。親密さを渇望すると同時に親密さに抵抗しようとする心についての、映画史上もっとも切実で独創的な、まるで瞑想のような作品。

    BFI

    (英国映画協会)
  • ラストスーンは純粋な喜びに溢れている。90分間の緊張の果ての、言葉のない説明だ。このシーンの影響は、他の作品に現在多く見受けられ、そしてインターネットに拡散されている。数十年経った今、改めてこの作品が評価されているのは、若い世代が彼らのスクリーン画面を通して、あの忘れがたいダンスシーンを偶然に、もしくは再訪した結果ではないかと思う。

    Simran Hans

    (Sight & Sound)
  • 魅惑的な蜃気楼のよう

    Jonathan Rosenbaum

  • 切なく美しい

    Entertainment Weekly

  • 目が離せない

    The New York Times

5.31(金)Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下 ほか全国順次ロードショー

Theater

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